理不尽なむちによる虐待
ミルラさん 30代女性
今では過去のこととして忘れ去られていますが、JWには昔、子どもにむちをすることが公然と勧められていたことがありました。1980年代以前のことです。王国会館には物置を兼ねた小さい部屋があり、訓練室と呼ばれ、竹の物差しが置いてありました。集会中、ぐずったり居眠りしたりすると連れていかれてむちされます。叩かれるピシッピシッ!という音と鳴き声がホールまで響く…集会中によくある出来事でした。
親たちは何で叩くと良いか、などよくむちについて情報交換をしていました。
だいたい、物差し、のれん棒、菜箸、ガスのゴムホースなどです。
私は幸い理不尽な、虐待と思えるむちを経験しなくてすみましたが、周りにはひどい例も幾つかありました。
あまりにもささいな、例えば集会中に鉛筆を落としただけでむち、具合が悪くて奉仕中に歩けなくなっているのにむち。親の感情に任せて突然叩かれていた子もいました。
時には、子どもを叩くほど真剣に怒らなければいけない場面もあってそうされている親もいらっしゃると思います。
でも、感情的に叩く、乳幼児を叩く、他人のいる前で子どもに「これから家でむちします」と言って自尊心を傷つける…これらはしつけではなく虐待です。
またむちに他人がかかわること、例えばむちをためらっている母親の代わりにもっと年長の誰かが叩く、そろそろむちに連れていったほうがいいのでは、と集会中親に耳打ちするなど、これらは暴力以外の何物でもありません。
いつしかJW組織はむちをするなら家庭でしましょう、という方針に切り替わり、むちの必要性は薄れていきました。
でも、先に述べた、行き過ぎた事例は全国で実際にありました。壮絶なむち体験で心に大きな傷を負い、大人になった今なお苦しめられている方も大勢います。そしてこの組織はこうしたことに、一言の謝罪もないのです。
起きた事実を風化させないよう、記録として残したいと思います。
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