カザフスタンの思い出

私は学生時代、カザフスタンに旅行したことがあります。
現地に、日本語の話せる友人(カザフ人です)、Aちゃんが住んでいるので、彼女に会いに行きました。
その時に起きた出来事を、当時を思い出しながら書いてみます。
ちなみに現地ではロシア語とカザフ語が使われていますが、私はどちらもほとんど話せないので、Aちゃんが一緒にいないときには、ノートに絵を描いたり、「旅の指さし会話帳」を利用して、なんとか乗り切っていました。

・まず空港に到着して乗ったタクシーにぼったくられそうになりました。何とかAちゃんのお兄さん(元警察官)に助けてもらいました。

・Aちゃん宅に公衆電話から電話をかけようと試みていた時のこと。何度かけてもAちゃんは出てくれず、日本語の話せないAちゃんの家族が向こう側で、カザフ語で何かを話しているような状態でした。不思議に思って、通行人にジェスチャーで助けを求めると、こちらが話す時には電話についている、何かのマークのボタンを押しながら話すんだよとジェスチャーで教えてくれ、無事にAちゃんに代わってもらうことができました。つまり私は意図せずそれまでずっとAちゃん宅に無言電話を掛け続けていたことになります…。Aちゃんファミリー、ごめんね(>_<)

・ちょっとおしゃれなカフェ風のレストランでランチをしようとした時のこと。ロシア語のメニューが読めない私に、機転を利かせてくれた、ロシア系の綺麗なウェイトレスさんが、私が何を食べたいのか探るために、「コケコッコー!!」と音声とジェスチャーでメニューを熱演してくれました。それ以上やらせては申し訳ないので、私は「ダー!」(はい)と答え、無事に鶏肉の料理を食べることができました。

・カザフスタンの遊園地に遊びに行った時のこと。私はジェットコースターが大好きなので、余裕かなと思って乗った乗り物(高い場所でぐるぐる振り回される、日本では見たことがないタイプの乗り物)がありましたが、それが半端ない怖さでした。
聞いた話によると、私が行った当時の時点ですでに2人の人が放り出されて死亡しており、あと3人死者が出たらその乗り物は閉鎖される予定とのことでした。危なかった…。

・羊の脳みそはごちそうらしく、私が訪ねた、Aちゃんの親戚宅で羊の脳みそをふるまわれました。しかも大皿に羊の首が載せられて、出てきました。みんなが私に注目しているので、食べないわけにはいかず、なんとか頂きました。
翌日、市場で羊の首がずらーっと並べられているのを見て、その後も続くであろう親戚一同によるおもてなしの覚悟を決めました。

・Aちゃんの出身地である、ある田舎に旅行した時のこと。私がその村を訪れる初めての外国人ということで、村で歓迎会を開いてくれました。「学校」という名前の学校(小中学校が合わさった学校でした)の体育館のステージで、生徒たちの質問に答えたり、日本について紹介したりしました。(その時は、すべてAちゃんが通訳してくれました)
そして、生徒たちが、伝統的な踊りを披露してくれました。
まさかそのような歓迎会が開かれるとは思っていなかったので、すでに日本から持っていったお土産はほぼ配り終えていた私は、手元に残っていた(ダイソーで購入した)下駄の小さな置物を校長先生にプレゼントしました。下駄は今ごろガラスケースに入れられて校長室に飾られているかもしれません…。
そして学校で歓迎会が終わった後、生徒たちからサインを求められました。その後校長先生、教頭先生や村の役員さん(?)たちとの会食のためにサイン会は打ち切られましたが、その時にサインをもらいそこねた子どもたちが、私が宿泊していた友人宅まで押し寄せてくれました。一日だけスターの気分を味わえました。

・「うちに泊まっていいよ」と言ってくれていた、Aちゃんの親戚の家(新婚夫婦)に到着した時のこと。夜遅い時間帯だったのですが、なぜか遊びに行っていて留守でした。でも代わりに、一緒にルームシェアをしているというご家族(若い夫婦と赤ちゃん)が出てきてくださり、突然の訪問にも関わらずウォッカとごちそうでもてなし、泊まらせてくれました。その時までアルコールをほとんど飲んだことがなかった私は、いきなりウォッカを飲むことになり、その強さにびっくりして椅子から落ちそうになりました。
翌日、そのご夫婦の赤ちゃんと一緒に遊んでいると、本来会うはずだった親戚のご夫婦が帰宅され「あ!もう来てたのね♪ゆっくりしていってね~♪」とごあいさつして下さいました(*^_^*)このゆるさがけっこう快適でした☆そして何よりも人々の優しさ、温かさに感動しました。

他にもいろんなことがあり、また、ちょっと怖い思いもしましたが、今ではいい思い出です。
またいつか行ってみたいです。

コメント

“カザフスタンの思い出” への6件のフィードバック

  1. ペレのアバター
    ペレ

    その条件(日本語通じない)で、よく決心して行かれましたねー。川島さんのサバイバル精神がすごいですね。まだ一度も海外旅行経験ない私からしたら、スゴイ!の一言です。

    しかし、羊の脳みそ、興味あります。だって海老の脳みそ食べるしね。
    ちょっと違うか…(笑)

    1. Maayaのアバター

      ペレさん、コメントありがとうございます。
      羊の脳みそは好きになれませんでしたが、「プロフ」という、羊肉やにんじんの入った油多めの炊き込みご飯や、「ベシュパルマック」という、平べったい麺の上に肉や野菜が載った料理はとても美味しかったです。日本にもカザフ料理店があればぜひまた食べたいです。

      カザフはビザを取るのも大変でしたが、旅行中も本当にいろんなことが起き、途中、「もしかしたらしばらく帰国できないんじゃないか?」と不安になった場面もありましたが、それでもたくさんの方々に親切にしていただき(宿泊させていただいたり、ごちそうになったり、街を案内してもらったり、意思疎通の手助けをしてもらったり…)、今までの旅で一番思い出深いものとなりました。
      そして色々と強くなりました…(^^ゞ

  2. 越後のくまのアバター
    越後のくま

    海外は言葉が通じなくても、八割程はジェスチャーと雰囲気で通じますね。私も海外はあちこち旅しますけど、言葉の壁で困ったことは少ないです。でも、現地語が理解できたら更に仲良くなれるのにって思うことも多々ありますけどね。ドラえもんの翻訳コンニャク、早く実現して欲しいものです(笑)

    日本人にはない大雑把さや暖かい国民性、日本には無い食文化や生活習慣、国によって全く違う社会常識など、海外へ行くと世界の広さや自分の小ささを再認識させられます。今日の記事を読んで、また海外旅行へ行きたくなりました(*^▽^*)

    1. Maayaのアバター

      越後のくまさん、コメントありがとうございます。
      くまさんも、本当にいろいろと旅をされていますよね(*^_^*)
      そしてくまさんの場合は「飲みニケーション」が多そうな…♪
      次の旅行記も楽しみにしています。

  3. I.K.のアバター
    I.K.

    真彩さん、アクティブですね~(^^)日本では絶対に経験できない、本当に貴重なご体験をたくさんされましたね。いろいろトラブルがありながらも無事に帰国でき、よかったです。ちなみに、カザフスタンまで日本からはどのくらい時間かかるのですか?

    食文化の違いとはいえ、羊の頭が並んでいるのはちょっと怖いものがあります…(*_*)

    1. Maayaのアバター

      I.K.さん、コメントありがとうございます。
      当時は直行便がなく(たぶん今もないと思いますが)、ウズベキスタンで乗り換えたのですが、機体のトラブルなどもあり、行きも帰りもそれぞれ2日間ほどかかりました。予定より大幅に遅れていたので、Aちゃんは心配して寝ないで待っていてくれました。そこに、ぼったくり犯(?)を連れた私が大きな荷物(お土産にお米を持っていきました)を抱えて現れたので、とてもびっくりしていました。
      乗り換えの空港では、十数時間の待ち時間でしたので、自然と周りの方々と仲良くなり、待合いロビーで数か国の方々と輪になっておしゃべりできたので、それもいい思い出です。(その場には、数か国語を話せる方が一人いたので、全員の会話を通訳してくださいました(*^_^*))
      当時はデジカメを持っていなかったので、あまり写真がないのが残念ですが、市場に羊の頭が並んでいる光景はたしかに圧巻でしたね…。
      でも、やっぱり大好きな国です♡

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