『強運』 斎藤一人
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強運には法則があり、誰でも強運になれます。そして、本当に強運な人は、一時的にいいことが起こるのではなく、ずっと強運でいられるのです。強運の法則を、色々なエピソードを交えて面白おかしく、楽しく学べる本です。
著者によると、「いまの自分の実力より、ひとつ上のことに全力で取り組む人」が強運を呼び寄せるそうです。
「でも普通の人って、不思議なんだけど、ひとつ上のことって、なぜか一生懸命になれない。それが強運を逃している」のだそうです。
以下、『強運』より
よく私は、人生を「竹」にたとえます。
人生には「竹」と同じように、いくつか「節目」があるんです。竹の節目って、下から見ると、ものすごく厚いように見えます。
下から串を突きさすとしたら、たくさんの節に当たるから、ものすごく大変に思えます。でも、竹をまっぷたつに割って、見てみるとどうでしょう。
ひとつ節目があったら、その先はスーッと空洞になっていて、次の節目に当たるまでは、ラクに上にあがっていけます。しかも、竹の節目って、上にいけばいくほど、どんどん薄くなっているのを知っていますか?
上にいけばいくほど、どんどん突破するのがラクになる。竹の節目と同じように、この自然界にあるものは、上にいけばいくほど、どんどん薄くなっていくんです。
高層ビルだって、上の階にいけばいくほど、重量が軽くなっている。
同じように、人生の壁に当たっても、上にいけばいくほど、簡単に乗り越えられるんです。でも普通の人は、上にいけばいくほど、「だんだん難しくなる」と思っています。
たとえば、小学校より中学校、中学校より高校のほうが、授業が難しくなる。
それと同じように、「上にいけばいくほど、問題も難しくなる」って、思いこんじゃっているんですね。でも、それは普通の人の観念なんです。自分で「次はもっと難しくなるぞ」と思って、意図的に難しくしちゃってる。
でも、もういっぺん言うけど、自然界には、上にいけばいくほど難しくなるものは存在しない。
上にいけばいくほどラクになるのが真実です。いちばん下から、最初の壁を乗り越えて、ひとつ上にあがるときが、いちばん大変。
二つめの壁は、もうちょっとラクなんです。
三つ目の壁は、もっとラクになっています。そんなことを当たり前だと思っている人が、「強運の持ち主」なんです。
「ひとつ、ひとつ、上にあがっていくのは面倒だから、どこか抜け道はないか」と思っている人がいます。そういう人が、道に迷っちゃうんですね。
サラリーマンだったら、ひとつ上の役職に上がることに全力をあげればいいんです。
パートさんだったら、パートの中でいちばん返事がいいとか、いちばん気愛(一人さんは「気合」という字を「気愛」と書きます)を入れてやっていればいいんです。そういう人は、まわりが放っておかない。
どんどん上にあがっちゃうんだよ。それで上にいくと、スゴイ人ばっかりいると思っている人がいます。
上の世界にも、あなたとうんと差があるような人はいません。本当の「強敵」っていうのは、「ひとつ上のことに、真剣に取り組んでいる人」なんです。
たとえば、居酒屋さんをやっていて、お客さんがあんまり来なくてヒマだとします。
そうしたら、「一回来てくれたお客さんが、どうしたら二回来てくれるか」「二回来てくれたお客さんが、どうしたら三回来てくれるか」に、全力をあげることです。そうやって考えている人は、そのうち必ず、自分のお店をお客さんでいっぱいにできます。いまお店がヒマなのに、いきなり「チェーン店を作りたい」なんて言う人がいますね。
私に言わせると、ものすごく無謀な考え方です。
もし本当にチェーン店ができたとしても、「ものすごくヒマなチェーン店」ができちゃうことになるでしょうから。
だから、大きな夢を語っている人は、たいした人ではありません(笑)。いまの自分より、ひとつ上のことを、まともにやっていく人間が「強運」なんです。
この「竹」の例え話を読んで、以前、私にご自分の半生について語って下さった、ある方のお話を思い出しました。
その方は人徳があり、社会的にも成功されていている方なのですが、実家を出てから、自力で生活ができるようになるまでが一番大変だったそうです。
また、同じような体験談を、今まで何冊かの本で読んだことがあります。
この竹の例えは、うまくそれを表しているなあと感じました。
私も、ひとつ上のことに全力で取り組んでいきたいと思います。
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