初めて心療内科を受診しました

アルバイトの仕事でいつも真っ白に

私は今年、あるラーメン屋さんでアルバイトをしていたのですが(その時の記事はこちらです)、結局そのラーメン屋さんも短期間しか働けませんでした。

学生時代や20代前半の頃は様々なアルバイトを、とろいなりにもなんとか業務をやっていて数年間働けていたのですが、今回は短期間のうちに働けなくなってしまいしました。何か大きなミスをしたりいじめられたわけではありませんが、精神的に追い詰められるようになってしまったからです。

それは、「自分はどんなに頑張っても、周りの人たちのようにうまく働くことはできない」と気が付いたから、そしてオーナーのA氏が大変な苦労をしながら成長させてきたこのお店を、私のせいで評判を落としてしまったら取り返しのつかないことになってしまう、という不安が募ったからです。
ストレスのせいでまるで風邪を引いた時のように声がしゃがれてしまい、一日当たり5時間働いただけで心身が疲弊して、帰宅してからそのまま着替えることもできずに翌日まで部屋の中で倒れていました。そのため本業の仕事ができなくなってしまいました。

私は飲み込みや物覚えが悪く、周りの人たちがすぐに記憶できる内容もなかなか覚えられないので、メニューや店内の写真を撮らせてもらい、自宅で数時間かけてメニューとテーブル番号とマニュアルをノートと単語帳にまとめて暗記をしてからアルバイトに臨んでいたのですが、それでも実際に働く場面になるとしばしば頭の中が真っ白になってしまい、せっかく時間をかけて覚えてきたことも抜け落ちていました。

心療内科受診を勧められて

そんなこともあり、仲の良い友人に「発達障害だと思う。病院を受診したほうが良いと思う」とアドバイスされ、人生で初めて心療内科を受診しました。

自分でも以前から、自分のこの何事もうまくいかない現象について、何となくおかしいなあと気が付いていましたが、「まあ、誰にでも苦手なことはあるし、それにうまく仕事ができなかったりミスが多いのは相貌失認のせいとか、疲れのせいかもしれないし…」と思って受診したことはありませんでした。
しかし、今年は症状が今までで一番ひどく出ていたため、「障がいがあるのかないのか、はっきりさせて、前に進みたい」という思いが強くなり、友人の前述の一言が後押しとなり、受診することを決意しました。

受診する前に、長年私を見守ってくれている方にも相談したところ、「最初に会った時から発達障害関係なんだろうなと気が付いていたよ。ショックが大きいと思って言わずにいたけど。」と言われ、「ああ、もうこれはほぼ間違いないなあ…」と思いながら都内の病院に予約してから行きました。

受診

診察は女医さんが担当してくださったのですが、診断の結果、やはり私には発達障害の要素があり、それに加えて幼少期の虐待のトラウマによって症状が強く出ていることが分かりました。

予想通りの結果だったとはいえ、「私には相貌失認以外にも障がいがあるのかあ…」としばらくは非常に落ち込んで、眠れない、涙が止まらない、呼吸を無意識のうちに止めてしまう、横になっていると、地中に落ちていく感覚に襲われる、普段できていたことができなくなってしまう、という状況になりました。

病院に行く際に、その仲のよい友人が「病院に付き添おうか?」と言ってくれましたが、非常に忙しいスケジュールをこなしている友達に悪いと思って「一人で行けるから大丈夫。」とその申し出を断ってしまいましたが、後から考えればやっぱり付き添ってもらえば良かったなあと思いました。

というのも、一応メモを取りながら先生の話を聞いていたのですが、話を集中して聞くことが難しい私は「もしかしたら何か重要なことを聞き逃したかも」と帰宅してから不安になったからです。そして自分のメモの字がとても汚くて、読めない文字もあったからです…(>_<)

また、このホームページの中で「もし心療内科や精神科を受診される場合には、勇気を出してご自分がエホバの証人であったことを、お医者様におっしゃってください」と書いていたのに(こちらのページです)、自分は宗教名を言えなかったのです。しばらく経ってから、実際に受診をされる方の気持ちにまだまだ理解が足りなかったと自己嫌悪に陥りました。

あえて言わなかったのか、それとも言えなかったのか自分でも分かりません。でももし今後また受診することがあれば、その時には言おうと思います。

なぜものみの塔脱会後17年経過してからひどく落ち込んだのか

ものみの塔を脱会してから17年も経っているのに、今年どうしてここまで落ち込んだのか、考えてみました。

子ども時代を思い出す作業をして、過去の記憶がよみがえってきたため…過去記事「ずっと死のうと思ってた」と「なぜ私の母はものみの塔に入信し、その結果私のような子どもができあがってしまったのか」(下記参照)の記事を書くにあたり、ものみの塔関連の本などを読んだり、一生懸命過去を思い出そうとしたり、妹に事実確認をしたりしていくうちに、封印していた過去の記憶がよみがえってきて、苦しみ始めました。記事を書いてからしばらくは「すっきりした!」と思っていましたが、あとからじわじわときました。


ものみの塔によって精神を病む人たちが多いことを知るようになり、「なぜもっと早く行動をしなかったのか」と自分を責め始めたため…私は子どもの頃、虐待を受ける子どもたちを目の当たりにしていても、通報をしませんでした。
「警察の電話番号が110であることは知っていたはずなのに、なぜ通報しなかったのか」と当時の自分を責め、また「エホバの証人の子どもたちを助けたい」とぼんやりと思い始めてから実際にホームページを作成するという行動に移すまでに20数年を費やしてしまったことに、「あまりにも行動が遅すぎる」と、今の自分を責めるようになっていました。

私が立ち直ったきっかけとこれからの夢

ものみの塔によってボロボロにされた心の傷はどこまでも深いものだと改めて感じ、相変わらずの自己肯定感の低さが浮き彫りとなった2017年でしたが、記憶力の悪さは抜群(?)なので、数年後には「まあ、そんなこともあったかなあ」となっているかもしれません(^^;
ただし学習能力のなさも抜群なので、また落ちているかもしれませんが…。

今は、ほぼ普段通りの生活ができる位までには回復していますが、今回も私の心の回復に役立ったのはやはり本でした。子どもの頃から、自分の心を奮い立たせる言葉に出合った時、また心を動かす本と出合った時にはノートやメモ帳などに内容を書き記してきたのですが、そのようにしてきて本当に良かったと思いました。
その時々の状況で心に響く言葉は違いますが、長い年月書き記してきた数々の文章や手元にある本たちは、やはり大きな力となりました。

また、一旦は非常に落ち込みましたが、これまで人生の仕組みなどについて勉強してきたことや、発達障害について調べていた友人たちのアドバイスが心の回復にとても役立ちました。

私はすべてのことに意味がある、と信じているので、自分に障がいがあるということは、症状や程度は千差万別とはいえども障がいを持つ他の方々の気持ちも多少なりとも理解できる、それはこれからの人生においてプラスとなると考えています。

数年前から準備を始め、昨年開業した新たな仕事も結局軌道に乗らず、辞めることにしましたが、この仕事は自分には合わないと分かっただけで勉強になった、この仕事を通じて仕事の先輩方や同期の仲間とのご縁をいただけただけでも良かった、失敗をした分、一歩成功に近づいた、と考えるようにしました。

そして最近、また新たな夢を持ち始めました。
今も相変わらず綱渡りの生活をしている状況なので、新たな夢の実現までにはこれからさらに何年かかるか分かりませんが、私の大好きなフレーズの一つである、「If you can dream it, you can do it.」の言葉を胸にコツコツと努力していこうと思います。

発達障害を理解し生きていくための対処法を学んだサイト

発達障害についていろんなサイトや本を読みましたが、私にとってはこのサイトのマンガが分かりやすく、ユーモアもあって良かったです。
また、発達障害を抱えて生きていく上で、生きやすくなるための対処法もこのサイトから学びました。
作者である精神科医は最近トラブルの報道があったようですが、サイトや本の内容からは私は得るものがあったと思っています。

単行本も出ています。ただし、どちらも比較的下ネタが多いので、苦手な方はご注意くださいませ。

コメント

“初めて心療内科を受診しました” への6件のフィードバック

  1. SAKURAのアバター
    SAKURA

    Maayaさん
    いつも記事ありがとうございます。
    今回の記事はまるで自分のことを書いてくれているみたいだ、と感じるくらい共感しながら読ませて頂きました。

    発達障害と診断されたのですね。実は私も思い当たることがあり、最近ずっと調べていました。昔から、他の子供たちには当たり前にできることが、自分にはできなくて、生きづらさを感じていました。

    私が読んだのは「発達障害を仕事に生かす」という、星野仁彦先生が書いた本です。これは前向きな本で、発達障害という呼び方はふさわしくなく、「発達アンバランス」という呼び方が適切だということも書かれていました。発達がアンバランスなだけなのです。素晴らしい個性です。
    私たちは、他の人には当たり前にできることがうまくできないことで、誤解されたり、失敗したり、遠回りしたりしています。でも一方で、これだけのハンディを負いながら、よくここまでやってきたと思いませんか? (私は思ってしまいます笑) 弱点は他の才能でカバーしていたり、必死にやってきたことで、他の人にはできない経験もしてきたのだと思うのです。

    Maaya さんの記事をいくつも読ませて頂いていますが、思うのは、文章に心を込めること、読みやすい文章を書くのが本当に上手だということです。お世辞ではありません。いっそ、文章を書くことを仕事にされたらいいのではないか、と思うほどです。

    過去のことで、後悔されていることがあるようですね。一つとして、Maaya さんに落ち度があるとはとても思えませんが、それを言ってもMaaya さんの心が安らぐことはないのでしょう。誰かの痛みを自分のことのように感じることができるから。貴方のように、後悔したり、自分を責めたりできる人は多くはいません。

    私は勇気をもらいました。それを伝えたくて、コメントさせて頂きました。

    1. Maayaのアバター

      SAKURAさん、心のこもったコメントをありがとうございます。
      SAKURAさんも生きづらさを感じて発達障害について調べていらっしゃったんですね。

      ご紹介くださった「発達障害を仕事に生かす」を早速読みました。
      「発達アンバランス」という呼び方、いいですね。
      そしてこの本で書かれていた、「脳の神経には可塑性があり、適切な刺激を入れることで時間はかかるかもしれませんが、少しずつでも変わりうるのです」という言葉に勇気付けられました。

      SAKURAさんのおっしゃる通り、確かに私たちは、昔から周りの人よりもうまくできない分、工夫や努力でカバーしてきたことが多いので、ここまでよくやってきたのかもしれません。

      文章を褒めてくださり、ありがとうございます。少しでも読みやすい文章を書けるよう、この数年間、文章の書き方の本も読んでみたりしています。

      「他人と過去は変えられない」という言葉は知っていても、私はどうしても過去に子どもたちを助けられなかったことを後悔してしまいますが、ずっと後悔していたからこそ、時間はかかっても行動を起こせたと考えていけばいいのかもしれませんね…。

      私もSAKURAさんのコメントに勇気をもらいました。
      いつもありがとうございます。

      1. SAKURAのアバター
        SAKURA

        本、早速読んでくださったんですね。個性が強い私たちにはその個性に合った仕事や趣味を見つけるのも大事なのかもしれません。

        私は感情を表に出すのが苦手です。というより、幼い頃から苦しみを感じないために他の感情も殺してきたともいえます。子供の頃に苦しんだ、その怒りをぶつけたいと心が願ったときには頭が成長してしまって、もがいていました。だから母親に初めて正面から怒りをぶつけたとき、その時から自分を大事に思えた気がします。怒りの感情は他の感情と同じようにとても大切なものですね。Maaya さんも、本当は怒っていいことだらけの中で、必死に笑顔で頑張ってきたのではないかと思うのです。

        「夜明け前が一番暗い」
        私がある人から頂いた好きな言葉です。つらいときにはそれを思い出して頑張る、そういう言葉です。でも頑張ってもだめなら、逃げてもいい、立ち止まってもいい。立ち止まることができるのは、勇気です。夜明けを信じていれば、大丈夫です。

        Maaya さんも自分を責めなくて大丈夫。
        ありのままで大丈夫、ですよ!

        1. Maayaのアバター

          SAKURAさん、どうもありがとうございます。

  2. I.K.のアバター
    I.K.

    真彩さんお久しぶりです。ふと気になって訪問しました。
    しばらく訪問しないうちにいろいろあったのですね(>_<)大変お辛かったとお気持ちお察しいたします。

    真彩さんは過去にお辛い体験をされてきた分、人の心の痛みが分かる優しい方であることをよく知っていますよ。それに加え、何度でも様々なことに挑戦する強さも持ち合わせていらっしゃいます。こういうことは誰にでも出来ることではないですし、本当に素晴らしいことだと思います。いつまでも今のままの優しい真彩さんでいてくださいね。

    自分は落ち込んだときには好きな音楽を聴くことで力を頂いています(^-^)

    1. Maayaのアバター

      I.K.さん、お久しぶりです。
      お元気にしていらっしゃいますか?

      温かいコメントをありがとうございます。
      今も山あり谷ありの日々ですが、何とかやっています(^^;

      好きな音楽を聴くのはいいですね♪

      今も不定期で記事を書いていますので、よろしければまたお立ち寄りくださいませ。

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