川島真彩の幸せの部屋

「幸せは全て自分の心から生まれる」 ~元JW(エホバの証人)2世からのメッセージ

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「エホバの証人2世問題を考える会」主催者からのメッセージ

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エホバの証人2世の問題を考える会(第一回)が開催されます の記事でご紹介した「エホバの証人2世問題を考える会」を主催されるSAKURAさんからメッセージを頂きましたので掲載します。(※ 第1回の6/6はコロナウィルス対策のためオンラインでの開催に変更になったようです。都合がつかなくて参加を断念された方も是非再検討いただければと思います。詳しくは上記の記事を参照ください)

また、SAKURAさんが弁護士と相談し文化庁と教団に対して、もうこれ以上子供たちを傷つけないでほしいとの改善の申し入れを行った際に、虐待の事実を文化庁へ報告した「報告書」を以下のエホバの証人2世の体験談として掲載しましたので、併せてご覧ください。

「エホバの証人2世問題を考える会」主催者からのメッセージ

あとむ(仮名)です。真彩さんのページではSAKURAというニックネームでコメントさせて頂いていました。母親と姉がエホバの証人の信者です。幼い頃には私も宗教活動を強制され、母親からエホバの証人の教義に基づいた体罰を受けていました。

幼い頃の記憶がトラウマとなり苦しんで生きてきましたが、一方で成長してからは、過去のことはなるべく忘れることで表面的には普通の暮らしをしてきました。母とは宗教の話さえしなければという条件付きですが、普通の親子のような会話をすることもできました。しかし夜眠れなかったり、精神的に不安定なところがあったり、何事もないかのようにふるまい続けるのが非常に苦しかったです。

次第に自分が過去に受けた経験と同じ経験をしている人が多くいることを知るようになり、自分が過去と思っていたことがまさに「現在」であることを知り、自分がしっかり生きていくためには過去に向き合わなくてはと思うようになりました。私は母親に過去と現在の話を真剣に伝えることにしました。想像はしていたことですが、母はそんな私と話したくないと言い、拒否しました。母は親子のように接するのは「宗教の話はしないこと(つまり否定するようなことを言わないこと)」が条件だと私に言いました。私は、もうこれ以上はできないと言いました。私にとってそれは、誰かが家に火をつけているのを見ながら黙っているのと同じです。母は電話しても出なくなりました。

私は弁護士の先生の理解と協力を得て、母親に謝罪を求めて交渉を続けてきましたが、限定的な謝罪のみであったことから、2019年10月に文部科学省文化庁と教団に対して改善の申し入れを行いました。そして同時に、母に対しては謝罪と損害賠償を求めました。母の返事には「一部やり方が悪かったかもしれないがそんなにひどいことはしていない。(私が)お金に困っていないなら払うつもりもない」という趣旨のことが繰り返し書かれていました。弁護士さんと相談の上、弁護士さんの知り合いの牧師さんの協力も得て、先日真彩さんのページでご紹介した「エホバの証人2世問題を考える会」を開催することにしました。

文部科学省文化庁と教団に対して弁護士を通じて申し入れをした際に添付した報告書も、真彩さんのご厚意により紹介させて頂くことにしました。私はホームページなどは持っていないし情報発信は苦手なので本当に助かります。それに真彩さんは信頼できる方だと思っています。

弁護士さんによると、母が幼い私にしたことは明らかに不法な虐待行為にあたります。ただし、一般的には時効が成立しており、立件は難しいものです。もっと早くに声をあげていたら、と言われました。この事例で裁判で勝てることはないでしょう。それに私一人不幸だというくらいで誰も気にしないかもしれません。しかし、もし同じような経験をした方が何人も、もしかして何百人もいたらどうでしょうか。一生消えない傷を負っている方たちがたくさんいたら。

そして何よりも、今この瞬間に同じような経験をしている子供たちがいたらどうでしょうか。親に連れられて伝道活動をしている子供たち、友達と遊べずに社会から隔絶された子供たち、精神的にも身体的にも追い詰められている子供たち。

エホバの証人は、宗教活動への参加は子供たちの”自由意志”に委ねているといいます。しかし本当にそうでしょうか。そうなのかどうかを一般の方の目で確かめてもらいたいと思うのです。信者の子供たちが成長して”自由意志”で選ぶときには、選択肢は、組織の中で疑問を捨てて生きるか、組織を出て社会にも溶け込めずに孤独に生きるか、その二択しかないように思います。

私は宗教の存在意義を否定しません。教団内だろうが教団外だろうが理不尽なことは世の中にたくさんあります。宗教でしか救済できない心もあるでしょう。宗教に入信することは自由で、きっと多くの人にとって必要なことでもあるのでしょう。しかし成長した大人が選んで入信したりやめたりするのと、子供のうちに情報を遮断されて死の脅迫を受けながら強制されて始めるのはあまりに大きな違いがあります。そしてエホバの証人の子供たちの多くは、自ら選んで活動を始めたわけではありません。

また、正式に報じられているだけでも、世界中で性的虐待がこの教団組織内で蔓延し、しかも組織的に隠ぺいされている事実があります。オーストラリアでは1007人の児童性的虐待者が1件たりとも警察に通報されることなく教団内に匿われ、被害者が組織的に口止めをされていたことが明らかになっています。(報告書の中でも記述しています)

一般の方が見たエホバの証人の子供は従順で素直で“良い子”に見えるかもしれません。でもその目の奥で本当は助けを求めているかもしれません。

私の経験は決して例外ではなく、今からでも救わなくてはいけない子供たちがいるかもしれない、と私は考えています。

被害者が声をあげるとき、非難されることもあるでしょう。「なぜもっと早く言わなかったんだ、なぜ今になって言うんだ」「嫌ならもっと早く逃げ出せばよかったのに」「全員が苦しんだわけではないだろう、それで幸せになった子供だっているだろう」「大げさに言っているんじゃないか」とかでしょうか。苦しんでいる人たちに言わないであげてほしいのですが、事情を全く知らない場合、こういった疑問を持つのも自然なのかもしれませんので、私なりに答えてみます。

「なぜもっと早く言わなかったのか」
この質問に答えることはとても難しいです。難しいということが答えにもなります。この質問をしてくる人はきっと、例えば10年前やもっと前に被害者が声をあげていたとしても、そのときも同じことを言われたでしょう、そして少なくとも私は答えられなかったでしょう。教団から出てバラ色の人生が待っているわけではありません。子供たちは教団外が怖ろしい世界だと教えられ、そこで人間関係を構築するのが困難になっています。それに加えて過去の経験がトラウマになり自殺願望がある子供たちもいます。生きていくためには過去を忘れることから始めなくてはなりません。

「嫌ならもっと早く逃げ出せばよかったのに」
嫌なときに逃げ出すことが許される健全な教育方法ならそもそも問題になりません。幼い子供は自分がされていることが悪いことなのかどうかすら最初はわかりません。それに児童相談所の存在なんて知りません。知ったとしても、目の前の唯一の大人である親を信用できない子供が親以外の大人に助けを求められません。最初に知った教えが教団の教えであれば、それをベースに考えるしかありません。そしてその教えが教団以外の情報を遮断するものだったら教団の教えがすべてになるのです。エホバの証人は子供たちに、教団外が悪魔に支配されていると教え、教団外の情報を得ること自体が死につながると教えています。私の場合、教団や母親に逆らうことは死を意味すると幼い頃から教えられていました。そして逃げ出せる年齢になった時には人生の選択肢は限られています。

「全員が苦しんだわけではないだろう、それで幸せになった子供だっているだろう」
幸せに生きている現信者の方、何のトラウマも持っていない元信者の方がいることを否定はしません。他の多くの宗教と同じようにエホバの証人の教義に助けられたという方もいることでしょう。全員が同じ経験をしているわけではなく、同じ経験をしても全く同じ心境になるわけではありません。虐待をされた子供の中に虐待がトラウマになっていない子供がいたとして、虐待が正当化されるわけではありません。

「大げさに言っているんじゃないか」
私のことは信用しなくてもかまいません。しかし同じ経験をしたという人が何人もいるならその声を聴いてあげてください。

今も苦しんでいる方へ

最後に、今も苦しんでいる方へ

もし親にひどいことをされているなら、警察や児童相談所に相談してください。警察に相談することが難しければ私でもいいので、誰かに相談してください。

過去のことで自分を責めてしまう方に無理に責めるなとは言いませんが、少しでも褒めることも考えてほしいです。この教団で幼少期を過ごされたならかなりの体験です。よく今生き延びてくれているな、すごいな、と私は思います。私は自分をほめるようにしています。よく生き延びたなと。この教団に関わってあなたが過去にしたこと、されたこと、現在苦しんでいることは、あなたのせいではありません。とにかく忘れたい、何も考えたくない、というときはぜひそうしてください。過去と向き合いたいと思ったときにそうすれば良いと思うのです。一番大事なことは人生をきちんと楽しむことです。もし会にご興味があればそこでお会いしましょう。

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このサイトについて

元エホバの証人(JW)2世です。2000年に脱会することができました。
現在は保育関係の仕事をしながら、病気も経験しつつも心穏やかな日々を送っています。
どんな過去があっても人は幸せになれる、ということを伝えていきたい、そして子どもたちの人権を踏みにじる行為を防ぐ力となりたいと思っています。
当サイトが、ものみの塔からの脱会と脱会後の助けになりましたら幸いです。

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