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  • 「エホバの証人の子どもたちのホームページ」が開設されました

    「エホバの証人の子どもたちのホームページ」が開設されました

    「エホバの証人の子どもたち」の本のご著者で、エホバの証人二世の秋本弘毅(ひろき)さんが、「エホバの証人の子どもたちのホームページ」を開設してくださいました。(以前にも開設されていたので、正確には復開設ですが)

    こちらのホームページに、もしもしホットライン、ブログ、二世の方向けの掲示板「陽のあたる場所」など、秋本さんが主催されているものがまとめられています。

    また新サービスとして、秋本さんとの面談や、ご自身で対応が難しい信者さん(長老、親、研究司会者)へ同行対応も加わりましたので、エホバの証人問題でお悩みの方の心強い助けになることと思います。
    さらにオフ会のリクエスト受付及び告知もこちらのホームページでされていますので、元エホバの証人の方々と交流がしたいという方にも有益かと思います。

    (♯2020年6月現在、サイトは閉鎖されています)

    「エホバの証人の子どもたち」については以下に過去ご紹介しています。

  • なぜ私の母はものみの塔に入信し、その結果私のような子どもができあがってしまったのか。

    なぜ私の母はものみの塔に入信し、その結果私のような子どもができあがってしまったのか。

    「どうして母はものみの塔に入信してしまったのだろう…。母がエホバの証人にならなければ、こんなに苦しまなくて済んだのに…」

    長い間私はそのように感じていました。「エホバの証人以外の人類は間もなくハルマゲドンで抹殺される。そして地上の楽園でエホバの証人たちは永遠に生きる」という、絶望しか感じない終末思想を説くものみの塔組織のどこに魅力を感じて入信したのか、理解できませんでした。
    私は長い間そのような怒りを持ちつつも、脱会後は母やものみの塔組織にあまり興味がなかったので、母の入信理由を深く考えたことがありませんでした。

    今さらながら気になり始めたので、エホバの証人関連の本やサイトを読み返して想像してみました。

    母が入信してしまったがゆえ、どのようなエホバの証人流の子育てをしてしまい、私のような自殺願望を持つ子どもができあがってしまったのかについてまとめてみました。

    母がものみの塔に入信した理由を考える

    「エホバの証人の子どもたちは、小奇麗な格好をしていて真面目で素直で礼儀正しい」ーひと昔前まで、そのような印象を持つ一般の方々も多かったようです。

    そのような子どもの姿を見て「うちの子もこんな風な良い子に育ってくれたら」と願い、自宅に訪問してきた子連れ信者の話に耳を傾け、何度も訪問を受けるうちに教義を信じるようになる主婦たちが数多くいました。恐らく母が入信した一番の理由は、このような他の多くの主婦信者たちと同様、「聖書(実際にはものみの塔組織)から学ぶ子どもの教育方法」に惹かれたためだと思います。

    母の入信時期は、母の結婚後から私が生まれるまでの間、ということしか分かりませんが、きっと子育てについての指針や子育て仲間が欲しかったのだと思います。(なお、ものみの塔の教義を知り信じるようになることを、信者たちは「真理を知る」という言い方をします)

    信者から話を聞くようになり、研究生と呼ばれる少しずつ教義を学び始めた勧誘対象の方が集会に行くようになると、信者たちが次々と集まってきて、満面の笑顔で「ようこそいらっしゃました!」と大歓迎を受けます。きっと母もそのラブシャワーに感銘を受け、どんどんはまっていったのだと思います。

    エホバの証人社会では、バプテスマ(洗礼)を受けた信者はお互いを「兄弟」「姉妹」と呼び合い、落ち込んだりしても「励まし」と呼ばれる独特なやりかたでやる気を出させるシステムがあります(しばしばこの「励まし」が圧力になることもあります)。このような、一般社会ではまずあり得ないエホバの証人社会独特のウェットな人間関係も魅力的だったのでしょう。

    また、信者たちは「虐げられている人々のための慰め」(教団の公式サイトより抜粋)として教団の教えを家の人に伝えるため、「自分は虐げられている。不当な扱いを受けている」と感じている人たちにとっては特に、エホバの教えを希望の光のように感じたのかもしれません。
    そして教団の中にいると「クリスチャンの交友を通してさわやかさを得る」「宣教奉仕はさわやかさをもたらす」「家族の崇拝からさわやかさを得る」(教団の公式サイトより抜粋)…といった言葉を繰り返し聞かされ言わされるので、「熱心にエホバの宗教活動をするほどさわやかになる」と錯覚していったのかもしれません。

    なぜエホバの証人の子どもたちは行儀が良かったのか ー その背景にあるもの

    伝道先の家の方々(恐らく私の母も)に時として感銘を与えるほど、行儀の良かったエホバの証人の子どもたち。
    そもそもなぜそれほど行儀が良かったのかというと、エホバの証人の信者の親たちは普段から子どもたちに徹底した「訓練」を行っていたからです。

    それは大人から見てきちんとした行動をする良い子は非信者から好感を持たれますので、子供を新規信者獲得のために効果的なマネキン人形にする目的と、将来の有能な伝道者を養成する目的があります。
    このように伝道の時に良い子の態度を取り、王国会館でおとなしく椅子に座って勉強している子供を見た何も事情を知らない一般人は「うちの子と違ってエホバの証人の子供はなんてしっかりした良い子が多いんだろう、私がこの宗教に入ったらうちの子供も良い子になるかも?」という錯覚を起こさせる効果があります。
    昼寝するぶたより)

    しばしばその「訓練」には体罰が用いられていました。「エホバのみ名に誉れをもたらさない行動を取った」という理由により体罰が行われるのです。
    エホバの証人のコミュニティは、子どもが子どもらしい振る舞いをすると罰せられる世界でした。

    ものみの塔の出版物に書かれている子育てに関する短絡的な思考についての資料と、そのような子育てを受けた方の回想を以下にご紹介します。
    子供が子供でいられない世界 | エホバの証人研究(ブログ)
    習慣と信条 – 子どもの訓練 | エホバの証人研究
    エホバの証人2世の方の子ども時代の回想『カルト教団 エホバの証人により奪われたモノ』

  • 『ドアの向こうのカルト』の文庫版がでました

    『ドアの向こうのカルト』の文庫版がでました

    「エホバの証人の実態を知るバイブル」(ペレさん)と言われる書籍『ドアの向こうのカルト』の文庫版が出版されました。タイトルは『カルト脱出記: エホバの証人元信者が語る25年間の記録』です。

    単行本である『ドアの向こうのカルト』出版の後日談「文庫版あとがき」を収録した決定版とのことですし、文庫版として価格も安くなっておりますので、まだ読んでおられない方はぜひ読んでみていただければと思います。

    『ドアの向こうのカルト』についての過去の紹介記事


    「ペレさん」「ホットミルクさん」から頂いた紹介文

  • ひとり親家庭でお子さんの養育に不安を抱えている方へ

    ひとり親家庭でお子さんの養育に不安を抱えている方へ

    ひとり親家庭で、お子さんの養育に不安を抱えている方へ…

    夫婦のうち片方の配偶者がエホバの証人になると、宗教問題ゆえに夫婦関係が悪化し離婚するケースが多いため、会衆内にも多くのひとり親の家庭が見受けられます。そのような方からのメッセージをいただいたこともあり、相談先を探してみました。

    全国の離婚件数は増加傾向にあり、とりわけ女性(妻)が子の親権を行う離婚も増えています。この多様化する育児生活を支えるため、ショートステイやトワイライトステイ等の在宅支援サービスがあります。まずは最寄りの福祉行政窓口に相談してください。(中略)民生・児童委員は地域に密着した相談相手です。こうした方々にも相談してみてください。子どもの養育に自信がなくなったときは、児童相談所や子ども家庭支援センター・児童家庭支援センターなどが相談に応じます。
    『三訂版もうひとりで悩まないで!教師・親のための子ども相談機関利用ガイド』より

    母子家庭ゆえに、子どもの成長に問題が起きないか心配する声も聞かれますが、母子家庭だから問題が起きるということはありません。精神科医でスクールカウンセラーでもあり、数々の本を出版されている明橋大二氏はご著書の中でこのように述べています。

    暴力的で借金を繰り返すようなお父さんなら、いないほうがまし、という例はいくらでもあります。
    逆に、お母さん一人の手で苦労して育てられて、恩を感じてりっぱに生きている子どもたちもたくさんあります。
    ただ一つだけ感じるのは、母子家庭だから、人よりも強い子に育てなければ、と、あまりに肩に力が入っているお母さんがいたら、その力を、少しだけ緩めてほしい、ということです。
    その力は、子どもに無理な自立を強いますし、お母さん自身も苦しくなります。
    一人で子どもを育てる、というのは、本当に大変なことです。
    そのたいへんなことをしている自分を、ぜひ、ほめてあげてほしいのです。
    そういうりっぱなお母さんに育てられた子どもは、きっと幸せです。
    明橋大二著『子育てハッピーアドバイス3』より(過去記事にてご紹介しております)

    私も本当にそう思います。

    また、母親が働きに出ていると、「子どもが寂しい思いをしているのではないか」と不安になるかもしれませんが、子どもは成長するにつれ、寂しさを乗り越え、働く母親を尊敬し、信頼を感じるようになっていきます。

    母親の就労の有無による、子どもの発達や成長には発達的差異はなく、むしろ小学4年生以降では「お母さんはイキイキしている」という見方が、就労している母親の子どもに多い傾向にあります。

    地域の親子と出会える子ども食堂

    全国で「子ども食堂」という、「食」を通じて子どもたちの居場所をつくる取り組みが広がっています。子ども一人でも入れ、無料もしくは低額で温かくて栄養のあるご飯が食べられるそうです。
    親御さんもお子さんも、このようなところで一緒にご飯を食べることで、地域の方々とつながることができるかもしれません。
    参考:名づけ親が言う「こども食堂」は「こどもの食堂」ではない

    子が宝なら、母親もまた宝です。すべての親子の未来が幸せなものであることを願っています。

    川島真彩

  • ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第3回)

    ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第3回)

    清水富美加さんの出家報道に際して思い返した自分のこれまでのこと

    ある宗教の2世の信者さんである、女優の清水富美加さんが出家されたことが話題となっています。
    親が信者で生まれながらに信仰を強制させられた2世の清水富美加さんの、これまでとこれからの心情に、宗教は異なりますが同じ2世として思いを馳せています。テレビに映っている彼女は幸せそうですので、その幸せが続くよう祈っております。

    この一連の報道に際して、この世に生を受けた時からエホバの証人(JW)2世として育てられた自分のこれまでを振り返ってみました。
    長くなりましたので、何回かに分けて投稿致します。前回の記事に続き、第3回目の投稿で今回で最終回です。

    なお、これは私個人の体験談であり、同じエホバの証人の子どもとして育てられた方々でも、境遇やものみの塔の教理・指示に対する感じ方、入信中及び脱会後の考え方・生き方は様々ですので、あくまでも元JW2世の一例としてご覧いただけたらと思います。

    長期に渡り無意識に私を支配していたものみの塔の教理・指示

    無事に組織を離れてから相当の年月が経っても、なかなか無気力な状態が抜けませんでした。

    ものみの塔独自の冷酷な教理や信者たちの言動によって組織に対する疑念が募り、自分の意志で組織を離れてかなりの年月が経ち、自分では「もう私の中からは、ものみの塔に毒された部分は抜けきった」と思っていたにも関わらず、実際には母の胎内にいる時から絶え間なく、様々な巧みな表現を用いて心の奥底まで染み込まされた教理が、自分の中に暗闇として残っていました。

    組織から離れてから十数年経った頃、ある信頼している方に自分が過去にエホバの証人であったことを告げた時に「まさか、今でもハルマゲドンが来るとは思ってないよね?」と聞かれ、返事ができない自分がいることに驚き、ようやくそのことに気が付きました。

    2013年、大病になり入院した際、救急病棟の中で「もし生き延びることができたらエホバの証人の子どもたちを助けるために行動しよう」と決意しましたが、自分の心の中に教理の闇が残っていることに気が付いたのは、その決意よりも後のことでした。

    退院後は、まずはものみの塔のことは置いておき、様々な良書を読んで自分の心と向き合い、また人生の仕組みについて書かれた本を読み込んでいきました。
    その後ものみの塔組織について調べ始め、徐々に実態を知っていくことになりました。(これは珍しいパターンかもしれません)
    そして今のところ、一番最後に自殺願望を持ったのは、ものみの塔の実態を知った2013年の冬です。
    幸い、自分で納得できる人生の仕組みを知った後でしたので、立ち直りは早かったです。

    自分では「もうものみの塔の教理には支配されていない」と思っていたのに、実際には長期に渡り無意識に私を支配していたものみの塔の教理・指示は主に下記のようなものでした。

    ハルマゲドンでエホバが人類を抹殺するという教理

    2013年~2014年頃までハルマゲドンの悪夢を見ることがありました。
    そして「どうせハルマゲドンが来るのだから、何をがんばってもムダになる」と感じていました。
    参考:習慣と信条 – ハルマゲドン | エホバの証人研究

  • ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第2回)

    ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第2回)

    清水富美加さんの出家報道に際して思い返した自分のこれまでのこと

    ある宗教の2世の信者さんである、女優の清水富美加さんが出家されたことが話題となっています。親が信者で生まれながらに信仰を強制させられた2世の清水富美加さんの、これまでとこれからの心情に、宗教は異なりますが同じ2世として思いを馳せています。テレビに映っている彼女は幸せそうですので、その幸せが続くよう祈っております。

    この一連の報道に際して、この世に生を受けた時からエホバの証人(JW)2世として育てられた自分のこれまでを振り返ってみました。
    長くなりましたので、何回かに分けて投稿致します。前回の記事に続き、第2回目の投稿です。

    なお、これは私個人の体験談であり、同じエホバの証人の子どもとして育てられた方々でも、境遇やものみの塔の教理・指示に対する感じ方、入信中及び脱会後の考え方・生き方は様々ですので、あくまでも元JW2世の一例としてご覧いただけたらと思います。

    外の世界の情報を得ること、自分の考えを持つこと、自由な行動は許されない日々

    ものみの塔の教義に洗脳された母には、常に服従しなければなりませんでした。
    集会以外にも、信者同士で集まる取り決めがなされたりした際には、私の意思など聞くこともなく、知らぬ間に勝手に申し込みをされて参加させられていました。
    また、母と異なる意見を言うことは「口答えをした」とみなされるため、ものみの塔の教義通りの意見しか言うことは許されませんでした。

    バプテスマを受けた男性信者を「兄弟」、女性信者を「姉妹」と呼ぶのですが、私は幼い頃「姉妹」という言葉は女性信者を指す以外にも使い方があることを知りませんでした。

    ある時、父が買ってくれた本の中に「姉妹」という文字を見つけ、初めてエホバの証人が使用する以外にも姉妹という言葉が存在することを知り、母に「ここに姉妹って書いてあるけど、どういう意味?」と尋ねたところ、母はなぜか突然激怒したため、私は強いショックを受けました。
    私は、聞いてはいけないことを聞いてしまったのだと思い、しばらく「姉妹」という言葉がトラウマとなりました。

    少し大きくなってから自分で辞書で調べて言葉の意味を知ったのですが、「ものみの塔の情報以外、余計なことは知ってはいけないんだ」と心に刻み、その後は分からない言葉や疑問に思うことがあっても、誰にも聞かないことにしました。

    幼い頃そのような極端な制限を受けていたせいか、少し大きくなってからは「外の世界を知りたい」と当時読むことを許可されていた新聞3紙(様々な面から社会情勢を見るようにとの父の意向で新聞は3紙購入していました)を毎日読むようになり、また、家族が寝静まった深夜にこっそりと父の所蔵していたビジネス書や歴史本を読むようになりました。

    小学生だった自分には理解できない内容も多かったのですが、こうして少しずつ外の世界を知るようになっていきました。

    特に、ものみの塔の重要な教理である「エホバの証人以外の人たちは悪魔サタンの影響下にある」とし、自分たちだけがハルマゲドンで助かるとする選民思想には良心を痛めていましたが、教理を刷り込まれない日はなかったので、子どもの頃は信じてしまっておりました。そして間もなく始まるとされているエホバの証人に対する迫害とハルマゲドンの恐怖に怯えていました。

    なお、ものみの塔の出版物ではしばしば「決して恐れてはなりません」と書かれていて、信者たちは迫害に対して恐怖心を抱くことさえも実質禁止されており、恐怖心を抱くということは信仰が足りないせいである、と思い込まされていました。

    集会や大会中にぐずった赤ちゃんや、親の気に障る行動を取った幼児、学童たちはトイレやムチ専用の部屋に連れて行かれ、容赦ないムチ打ちを受けていました。私は、集会・大会中に、これから執行されるムチ打ちの恐怖で泣き叫ぶ子どもたちが親に口を塞がれて会場の外に連れて行かれる光景を見ることが精神的に耐えられなくなり、ある地域大会の時には廊下に出て、柱と柱の間でうずくまっていました。(すぐに信者に見つかってしまい、会場に戻されました)

    自分の心さえ守ることができなかった私は、自分より幼い他の子どもたちや年の離れた幼い妹が虐待を受けるのを見ていても助けることができず、通報するということを思いつくこともなく、無力な自分を責めていました。

  • ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第1回)

    ずっと死のうと思ってた – ものみの塔(エホバの証人)の2世信者として長く苦しんできたこと(第1回)

    清水富美加さんの出家報道に際して思い返したこと

    ある宗教の2世の信者さんである、女優の清水富美加さんが出家されたことが話題となっています。親が信者で生まれながらに信仰を強制させられた2世の清水富美加さんの、これまでとこれからの心情に、宗教は異なりますが同じ2世として思いを馳せています。
    テレビに映っている彼女は幸せそうですので、その幸せが続くよう祈っております。

    私は1980年代にこの世に生を受けた時からエホバの証人(JW)2世として育てられました。そしてエホバの証人の教理ゆえ、子どもの頃から長い間自殺願望がありました。

    なぜ死にたいと思うようになったのか、どのような子ども時代を過ごしていたのか、勉強や仕事に対してどのような感覚を持っていたのか、また自分の考え方に教理がどれほど影響力を持っていたか、組織から離れて17年経った今、改めて振り返ってみました。
    長くなりましたので、何回かに分けて投稿致します。

    なお、これは私個人の体験談であり、同じエホバの証人の子どもとして育てられた方々でも、境遇やものみの塔の教理・指示に対する感じ方、入信中及び脱会後の考え方・生き方は様々ですので、あくまでも元JW2世の一例としてご覧いただけたらと思います。

  • ものみの塔日本支部の現支部委員の性的虐待について

    ものみの塔日本支部の現支部委員の性的虐待について

    エホバの証人の子どもたち』のご著者、秋本 弘毅氏が、ブログ記事で『ものみの塔聖書冊子協会(エホバの証人)日本支部 現支部委員の性的虐待』について書かれていらっしゃいましたので、こちらでもリンクを貼らせていただきます。記事はこちらです。

    日本では、性的なことは人に訴えることが心理的にも難しいことがある為か、海外の支部ほどには性的虐待の実態が表に出てきませんでしたが、勇気を出してお話される方が現れて変わってくるかと思います。

    秋本さんの記事にもあるように、同じような目に遭っている方はお一人で抱え込まず、秋本さんをはじめ信頼できると思える方に相談して頂きたいと思います。
    秋本さんとのコンタクトは、こちらの「エホバの証人の子どもたちのホームページ」から取れます。

    併せて、「性的虐待の情報に何をすべきか、すべきでないか」の記事もお読みいただけたら幸いです。

    参考:ものみの塔組織に性犯罪がはびこる理由とは…

  • エホバの証人である母に輸血拒否されて殺されないために

    エホバの証人である母に輸血拒否されて殺されないために

    ものみの塔独自の教理の一つに「輸血拒否」があります。

    1985年に起きた「大ちゃん事件」により、ものみの塔が信者に輸血を受けることを禁止していることは、一般の方々にも広く知れ渡ることとなりました。

    私が、2013年に病院に救急車で運び込まれた時のことです。
    すでに緊急の状況だったため、看護師さんに頼んで妹を呼び出してもらいました。当時身重だった妹は、息を切らしながら大変な思いをして病院に駆けつけてくれました。

    私は「(エホバの証人である)お母さんに輸血を拒否されて殺されるから、お母さんには絶対に知らせないでほしい」と妹にお願いしました。妹は手術が無事に終わるまで内密にしていてくれました。

    私はこれまで複数回大きな手術を受けましたが、手術が無事に終わるまで母に自分の入院及び手術を知らせたことはありません。

    母に手術することが知られてしまうと、たとえ私が自分の意思を病院側に伝えても、熱心な信者である母によって「腕から注入器具を引き抜き,ベッドのわきにある血液バッグを処分(ものみの塔 1991年6月15日号 P.31)」される危険があるからです。
    # 詳しくはこちらのページをご参照ください。ものみの塔は自らの雑誌で輸血を拒否して亡くなった若者たちを称えています。また、教団が言葉巧みに、輸血を受け入れることを、強姦されることを受け入れることと同じことであると信者たちに刷り込んでいる事実も確認できます。

    仮に、母がそのような行動に出なかったとしても、私が輸血を承諾する紙にサインをすることに対して、私を非難したり、母自身が自責の念に駆られる状況になる可能性があるからです。

    手術が終わり意識が戻った私に、看護師さんが今どこの病院にいるのかなどの状況説明をしてくださった後、母と対面しました。予想通り、すぐに母の口からは「輸血はしたの?」という言葉が出てきました。

    今も、常時携帯している緊急連絡先に母の連絡先は書いていません。周りの方には緊急時には母には知らせないよう伝えてあります。周りの方や病院にもご迷惑をおかけしますので。
    もし、私が先に旅立つ場合は、私の死に目に母が立ち会う可能性は非常に低いといえます。

    ものみの塔が輸血を解禁するか、もしくは母がものみの塔を脱会するかのどちらかが実現するまでは、この状況は続くことでしょう。

    # なお、これまでの協会の見解の変更の歴史を見る限り、輸血拒否のポリシーそのものが間違いであったとして訂正されることは十分あり得るようです。
    参考:輸血拒否 – 変更される教理 | エホバの証人研究

  • ものみの塔による子どもたちへの虐待・人権侵害について

    ものみの塔による子どもたちへの虐待・人権侵害について

    身体的虐待

    ものみの塔協会は、1964年から長い間にわたり、ものみの塔の信者であるエホバの証人(JW)の親たちに、子どもたちにムチなどの体罰を行うよう指導してきました。(詳しくはこちらの「エホバの証人2世の体験談」のページをご覧ください)
    しかし、1993年11月に広島で起きた虐待死事件( http://www.jwic.info/abuse.htm )以降、急に上層部は体罰を強要しなくなったため、エホバの証人の間でも次第に表面上は鞭打ちを行わないようになってきておりました。

    しかしながら、当ホームページを作成した2014年の時点でも、信者が幼い子どもに対して鞭打ちを行なっている、信者をやめようとする若者に対して信者である親が暴力をふるっているといった情報を聞いておりましたので、水面下ではまだ子どもたちに対する虐待が行われている状況でした。

    また、長年信者たちに刷り込まれてきた「子どもをよく訓練しましょう」という言葉にも、子どもを動物扱いしているものみの塔の精神が表れています。ものみの塔での子どもを「訓練する」という言葉は、一般の世界で使う訓練とは違った冷たく愛情のこもっていない印象をもたせます。

    最近は「訓練」という言葉の代わりに「躾」という言葉が使われるようになったそうですが、本来「躾」というのは、子どものためを思って行うものです。ものみの塔が独自に信者の親たちにしてきた指導内容は、躾ではなく、組織にとって都合の良い人間を育てるためのものです。

    その具体例が「子供が子供でいられない世界 | エホバの証人研究(ブログ)」に掲載されています。子どもにとって内容を理解することができない話がなされる地域大会で、子どもは大人の付属物のように3日間付き合わされ、寝ることも許されず、じっと座っていることが求められ、そうできるよう「訓練」することが指示されているのです。

    言葉を変えて批判をかわそうとしているようですが、その本質は今も変わっていません。だからこそ、「伝道中、きつくて座りこんだ子どもを、家に帰ってから手足を縛り浴槽に投げ込む」、「集会中ではなく、自宅に帰ってからムチを行うよう指導する」といった事態が起き続けているのです。

    2017年1月になった現在でも、母子でのエホバの証人の訪問を受けた家の方が、子どもの様子がおかしいことに気付き、親からの虐待の痕を見付けて警察を呼び保護したとのお話を書いていらっしゃいます。(http://ameblo.jp/ailam08/entry-12238121420.html
    「最近女性信者から、お子さんが乳児の時に『巡回監督に、子どもは牛馬と一緒だからムチを使えと言われた』と聞かされました。」と言う内容の書き込みもありました。お子さんの年齢からして10年以内だそうです。
    確かに私がいた地域でも、エホバの証人たちは子どもたちに対してまさに家畜を扱うかのようにむち打ちを行なっていました。

    ものみの塔の上層部からは、出版物や講演を通して以下のような指示が出ていた為、エホバの証人の間でそのような虐待が横行していた、というのもよく分かります。

    子どもの心には悪魔が入っている。悪魔を追い出すために、ムチでお尻を叩きなさい。

    体罰は子どもの命を救うものとなります。なぜなら、神のみ言葉聖書には『少年から懲らしめを差し控えてはならない。あなたが彼を細棒でたたいても、彼は死なない。細棒をもってあなたは彼をたたくべきである。』とあるからです。

  • 当ホームページをご覧の皆様へのお願い

    当ホームページをご覧の皆様へのお願い

    いつもご覧いただきありがとうございます。

    当サイトは、ものみの塔からの脱会と脱会後の助けになるような情報と、多くの方の心に灯をともすことができるような内容をメインに発信しております。
    そして多くの方にご閲覧いただくことにより、エホバの証人の子どもたちが直面している問題や、信者たちが組織から指示されている忌避行為の事実が広く知れ渡り、いつの日か子どもたちが解放されて自由に宗教の選択や進学・就職ができるようになり、また排斥・断絶者に対する忌避行為がなくなることを願っております。

    また私は、元信者さんと一般社会との架け橋のような存在になれますよう努めております。
    取材などはすべて仕事の合間を縫ってボランティアで行なっており、個人でできることには限界がありますので、読者の方々からいただいたメッセージやコメント全てにご返信を差し上げるのは厳しい状況でございます。

    当サイトでは様々な相談機関のご紹介をしておりますので、お悩みをお持ちの方は相談機関や弁護士の方へご相談いただきますようお願い申し上げます。
    特に、話を聞いて欲しいなどのお悩みをお持ちの方は以下のページをご覧になり、ご相談されてみてはいかがでしょうか?

    JWTC(エホバの証人をキリストへ)とJWサロンのご紹介

    ものみの塔によって苦しんでいる方へ

    JWを理解する為のサイトと書籍

    皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

    川島真彩

    ※ こちらのサイトにコメントを頂いた方へ
    コメントは承認制でございますので、お書きになったコメントが表示されるまでお時間がかかる場合や、こちらからの返信コメントが遅くなる場合もございますのでどうぞご了承くださいませ。
    また、当サイトの運営の方針から、コメントの表示や返信ができない場合がございます。大変恐縮でございますが、ご了承頂けますようお願い致します。

  • 戦後初の自由学校『きのくに子どもの村学園』

    戦後初の自由学校『きのくに子どもの村学園』

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    和歌山県橋本市の山間にある自由教育の「きのくに子どもの村学園」を最近知り、大変興味深いと思いましたので、ご紹介させていただきます。「きのくに子どもの村学園」のホームページはこちらです。

    「きのくに子どもの村学園」の特徴

    「きのくに子どもの村学園」は、フリースクールではなく文部科学省も認める一条校、つまりれっきとした卒業認定証がもらえる私立の小中学校で、全校生徒のうち4分の3が学校の寮で共同生活をしています。

    「きのくに子どもの村学園」には、子どもの「自己決定」と「個性」、「体験学習」という3つのキーワードがあります。
    時間割に普通の教科の名前はなく、「プロジェクト」という名の体験学習が大半を占めています。みんな何を学びたいのかを自分で決めるのです。さらに、チャイムも試験も、普通の通信簿もありません。

    小学校は、年齢に関係ない完全縦割り学級で、木工やガーデニングの『工務店』、畑や田んぼの『ファーム』、食の研究の『おもしろ料理店』など、5つの「プロジェクト」から関心のあるものに所属し、それに関連した作業を通じて楽しみながら知識を身につけていきます。
    例えば『おもしろ料理店』は、単に料理を作るだけではありません。レシピに出てくるグラムやccなどの単位のほか、食材の持つ性質や栄養素、さらには麹菌を使うみそ造りなどを通して菌類の性質や役割も学んでいきます。

    「子どもたちにとって、単位計算は単なる記号の計算ではありません。美味しい料理をつくるための必須アイテムなんです。そういう目的があると子どもたちはとても早く覚え、しかも、身になる知識になってゆくんです。」
    『おもしろ料理店』の担任をしている「久美ネエ」こと、清水久美子さんは言った。

    瀬川正仁著『教育の豊かさ 学校のチカラ』より引用

    1週間の授業の中で、14時間がプロジェクトでの「体験学習」です。この中で社会科のような調べものもするし、分数の考え方を学ぶこともあります。6学年一緒のクラス構成だと、学習の進み具合など公立の学校と同じようにはいかないという心配も聞かれないこともないそうですが、小学校6年間学べば、文部科学省の定める小学校で学ぶべきカリキュラムをほとんど習得できるようになっているそうです。

  • 注目の“ごちゃ混ぜ”の街『シェア金沢』

    注目の“ごちゃ混ぜ”の街『シェア金沢』

    share_kanazawa

    人が直につながり、支え合い、共に暮らす街として注目を集めている『シェア金沢』が、テレビ東京の番組、『カンブリア宮殿』で今年7月21日に紹介されていました。
    その街で暮らす方々の生き生きとした表情が印象的でしたので、今回、シェア金沢についてご紹介させていただきます。

    シェア金沢とは

    高齢者、大学生、病気の人、障害のある人、分け隔てなく誰もが、共に手を携え、家族や仲間、社会に貢献できる街。かつてあった良き地域コミュニティを再生させる街。
    いろんな人とのつながりを大切にしながら、主体性をもって地域社会づくりに参加する。
    あなたも「Share金沢」づくりに参加しませんか。

    シェア金沢のホームページより

    シェア金沢は、石川県金沢市にあり、東京ドームよりやや小さい約11000坪の敷地内に、児童入所施設、サービス付高齢者向け住宅、高齢者デイサービス事業所などの様々な福祉関連の施設や学生向け住宅が混在し、高齢者や障がい者、学生など、およそ70人が一緒に暮らす「多世代共生タウン」となっています。この新しく作られた小さな街に、全国から年間600以上の視察団が訪れるほど、関心を呼んでいます。2015年4月には、安倍首相も視察に訪れました。(記事はこちらです)

    敷地内には、クリーニング店やレストラン、売店、天然温泉、キッチンスタジオ、ライブハウス、ドッグラン、アルパカ牧場などもあります。また、就労の場も多くあり、高齢者や障がい者が働きがい・生きがいを持って充実した日々を楽しんでいます。またそのような施設は地域の方々も気軽に利用することができるため、住民とのコミュニケーションが生まれています。

    高齢者が安心して暮らし、生きがいが持てる街

    シェア金沢で、住民の半数以上を占めるのは32戸のサービス付き高齢者住宅に住む高齢者で、現在入居している人の半分弱が都心からの移住者だそうです。
    住まいは1LDKにキッチン、バストイレ付きで家賃と共益費、さらに毎日の安否確認など「見守り」のサービスがあり、計12万円ほど。栄養面を考慮した手作りの朝食と夕食のサービスもあり、共同リビングで住民同士、顔を合わせながら食事ができます。

    番組に出てきた鈴木総七郎さん(74歳)は、2年前、配偶者に先立たれ、神奈川県からシェア金沢へ移住して来たそうです。鈴木さんは、日々、敷地内にある畑で野菜作りに汗を流し、さらに、施設内の高齢者向けデイサービスでも働いています。他に障がい児のサポートの仕事もあり、多い月には約100時間働き、約7万円の収入になるといいます。また、高齢者向けデイサービスは、必要となればすぐに利用できるそうです。

    学生も障がい者も子どもたちも、みんなが“ごちゃ混ぜ”

    シェア金沢には、学生や障がい者も暮らしています。

    学生用住宅は1DK24㎡、水道・光熱費込みで家賃は4万円と格安です。学生用住宅の入居条件として、シェア金沢内で月30時間のボランティア活動が課せられています。その内容は、高齢者の入浴介助や対話などで、高齢者と若者が交流する恰好の場になっています。

    番組では、今年金沢大学に入学した富田康平さんが登場し、18歳の富田さんと80歳のおじいちゃん、74歳の鈴木さんの3人で温泉へ行く様子が放映されました。富田さんは、入浴介助のボランティアとして、80歳のおじいちゃんの背中を流していました。お孫さんのような年代の若者に背中を流してもらい、一緒に温泉を満喫する、幸せそうなおじいちゃん。そして、富田さんの「いろいろな人と交流できて楽しい。楽しみながらボランティアできるのが一番いい。」という言葉や表情から、世代を超えた交流を心から楽しんでいる様子が伝わってきました。

    また現在、知的障がいを持つ子どもたち、30人が共同生活をしていて、アルパカの世話もしています。
    そしてシェア金沢では、障がい者も温泉やレストランで、健常者と一緒に働いていて、障がい者40人の雇用も生み出しているそうです。番組では、軽い知的障がいを持つ女性が近隣地域に住む高齢者への配食サービスを行う様子も放映されており、彼女が生き生きと働いている様子が印象的でした。

    また、シェア金沢では学童保育も行なわれているため、近くの小学校が終わる時間になると子どもたちが集まってきます。さらに、敷地内には芸術家も住んでおり、そのアトリエも子どもたちの遊び場になっています。 子どもたちも街に溶け込む、まさに多世代交流コミュニティなのです。

    シェア金沢は、日本版CCRC

    シェア金沢は、日本版CCRCだそうです。
    シェア金沢のサービス付き高齢者向け住宅の入居の条件は、単身高齢者世帯か、高齢者+同居人だからです。

    CCRCとは、「Continuing Care Retirement Community」の略です。
    従来の高齢者向け施設とは違い、高齢者が体を動かすことができるうちに入居して、生活支援サービスなどを受けながら、仕事や生涯学習、社会活動に参加し、仲間を作ったり街を作っていく、終身で過ごすことが可能な生活共同体です。

    「アクティブシニアタウン」とも言われていて、1970年代のアメリカで始まったシステムです。アメリカでは現在約2000か所存在しているそうです。CCRCと老人ホームとの大きな違いは、入居時の状況です。一般的に老人ホームは健康に不安を抱えた時に入居する傾向がありますが、CCRCは健康には問題のない方々がセカンドライフを楽しむために入居します。

    そして、シェア金沢では、高齢者だけではなくて、障がい者、大学生などを集めて、一緒に暮らすことで、さらなる街づくりを目指しています。
    言ってみれば、ごちゃまぜCCRCなのですが、それが日本版CCRCと呼ばれている理由です。

    広がる雄谷良成氏の想い

    このシェア金沢を作ったのは、「佛子園(ぶっしえん)」理事長、 雄谷良成(おおや・りょうせい)氏です。シェア金沢を運営する佛子園は、雄谷氏の祖父が、戦災孤児や障がい児などを預かり、1960年に創設されました。雄谷氏はそうした子ども達と、ひとつ屋根の下で一緒に育ちました。「障がい者が隣にいて当たり前の場を作りたい」という雄谷の想いを具現化したのがシェア金沢なのです。

    「元気な人もそうでない人も、高齢者も若い人も、障がいのある人もない人もみんな“ごちゃ混ぜ”になっている。気配を感じるだけですごく温かい場所になる。」と雄谷氏は語っていましたが、番組からは、シェア金沢がまさしくそのような温かいコミュニティになっている様子が伝わってきました。

    そして、雄谷氏が提案する「高齢者や障がい者が一緒に支え合う街作り」は、全国に広がり始めているそうです。生きがいを持ち、人々が触れあい支え合えるコミュニティ作りが始まっているのです。

    最後に、『カンブリア宮殿』のインタビュアー、村上龍氏が今回の編集後記で述べていた言葉に光を感じましたので、ご紹介させていただきます。

    「やってあげる」「やってもらう」がベースの福祉は、やがて破綻する。世の中にはいろいろな人がいて、それぞれ助け合って生きている、だから社会的に必要とされない人は存在しない、「佛子園」の哲学は、人の原点である。

  • 生きるように働く人の仕事探し『日本仕事百貨』

    生きるように働く人の仕事探し『日本仕事百貨』

    生きるように働く人の仕事探し『日本仕事百貨』

    「仕事と人との幸運な出会いを生み出したい」という気持ちが行間から滲み出ている求人サイト、『日本仕事百貨』を最近知りましたので、ご紹介させていただきます。

    shigoto

    こちらのサイトは、一般的な求人サイトとは違い、給与や勤務地だけで検索しても埋もれてしまう、でもきっと誰かが探している仕事を、スタッフたちが職場を訪ねて取材し、その場の空気を感じて文章と写真でひとつひとつ紹介しています。

    「意義ある仕事を意思ある人に届ける」ことを目指して、代表の中村健太氏が2009年に立ち上げたこちらのサイトは、大手求人サイトと比較して掲載案件は少ないものの、そこで働く人の様子や仕事に対する考え方、生き方まで見えてくるような取材がされています。また、募集期間が終了した案件や、採用が決まって終了した案件でも、取材内容をいつでも読むことができます。

    また、『日本仕事百貨』の特長の1つが、掲載されている案件のユニークさです。採用人数の少ないものや、東京以外にも地方の中小企業の求人も多く、常時20件ほどの求人が募集中として掲載されています。仕事や職場を通じて自分の新しい生き方を探せる、見ていてワクワクするサイトですので、転職の意志はなくとも、読み物として楽しんでいるファンも多いそうです。
    各記事の内容は濃く、愛が感じられ、「人と場所の出会いがうまくいけば、人はいきいきと働ける。いきいきと人が働ける場所は、その人にとってもいい場所になる。」という中村氏の想いが伝わってきます。

    求人のカテゴリーも独特です。「地域にねざす」「場づくり」など、<業種>ではなく<働き方>から仕事を見つけることができます。
    等身大で気取りなく、人間味にあふれる約4000字の長い記事の最後に応募ボタンがあるため、記事をじっくりと読んで、本当に興味のある人が応募してくるとのことで、企業側も一人ひとりをじっくり選考することができるそうです。その結果、入社後も企業と応募者のすれ違いが少ないとのことです。

    「僕たちはその会社に合う人に応募してもらうために、「その会社で働くということ」をよりリアルに伝えたいんです。記事を読んだ人が実際にその職場に行って働いている人に会って、社内の雰囲気を感じて、さらにその職場でずっと働いていけばどうなるかを想像できるように、複数の社員に長時間インタビューして、仕事にかける思いなどを聞き出し、その会社ではどんな人たちが働いているのか、職場の雰囲気はどんな感じなのかをかなりの分量を割いて書いています。その中には取材者の主観もかなり入っていて、それにより、よりリアルで血の通った記事になっています。

    また、いいことばかりではなく、仕事のたいへんな点やつらい点などネガティブな面もできるだけ包み隠さず書いています。それによって求職者が安心して仕事を探せると思うからです。この辺がその他の求人サイトとは決定的に違う点だと思います。」
    株式会社岡村製作所のHPより引用

    このような誠実なスタンスが多くの人の共感を呼び、大手求人サイトでは掲載案件のうち採用が決まるのは1割ほどと言われている中、同サイトでは掲載した求人数のうち6-7割の案件で採用が決まるといいます。また、求人掲載についても営業はゼロで、口コミだけで月100件ほどの問い合わせを受けているそうです。

    清澄白河駅近くの『しごとバー』

    同サイト内で紹介されている、清澄白河駅近くの『リトルトーキョー』で開催されている『しごとバー』も素敵なイベントだと思いました。いろいろな分野で働いている方をバーテンダーとして招き、気軽にお酒を飲みながら話を聞く場所ということで、就職活動中の方や、仕事についていろいろ聞いてみたい方にはぴったりの場所だと思います。

    コンセプトが面白いその他の求人メディア

    『日本仕事百貨』以外でも、少し珍しい求人メディアを集めたサイトを見つけましたので、リンクを貼らせていただきます。
    ものみの塔は、ものみの塔組織の為に働くこと以外を低く見るよう刷り込みを行いますが、ぜひ、「働くこと」についてご自分と向き合って真剣に考えるきっかけの一つになって頂ければと願っております。

  • 人を動かす天才、吉田松陰及び松陰神社について

    人を動かす天才、吉田松陰及び松陰神社について

    吉田松陰と松下村塾

    時代を読み解く先見性と類まれな行動力で、明治維新の先駆者となった吉田松陰(よしだしょういん)。彼が開いていた学校、「松下村塾」(しょうかそんじゅく)は奇跡の学校と呼ばれています。
    今回、松下村塾はどうして奇跡の学校と呼ばれているのか、また、松陰は松下村塾でどのようなことを生徒たちに教えていたのかを分かりやすく紹介していた本がありましたので、備忘録を兼ねてこちらでその内容をご紹介させていただきます。

    松陰は、江戸時代後期、幕末の人です。長州(今の山口県)の「萩」(はぎ)で、松下村塾を開き、79人の若者に様々なことを教えました。その門下生には、高杉晋作(たかすぎしんさく)、久坂玄瑞(くさかげんずい)、よくテレビの新撰組に登場する桂小五郎(かつらこごろう)…後の木戸孝允(きどたかよし)、伊藤博文(いとうひろぶみ)、山縣有朋(やまがたありとも)という人たちがいました。

    この松下村塾が実質的に松陰の手によって開かれていたのは、安政3年(1856年)9月から安政5年(1858年)12月に至るわずか2年4か月の間です。
    そして、これほど短い期間しか学校を開けなかったのにも関わらず、その時代に門下生の中で、5,6人がヨーロッパに留学しているのです。言葉も分からないあの時代に、ヨーロッパってどこにあるの?という時代に、日本を良くするためにヨーロッパに学ぼうと、留学しているのです。さらに、その門下生の中から、明治維新後の総理大臣が二人出ています。初代総理大臣の伊藤博文と、三代目の総理大臣、山縣有朋です。そして10数名の大臣も出ています。松下村塾からは、明治維新を遂行し、明治政府を担い、今日の日本の基礎をつくった多くの人材が出ているのです。
    そしてすごいのは、「79名の若者」は、優秀な人たちを集めたわけではない、というところです。松下村塾に集まっていたのは、片田舎の若者たちでした。そこには農民の子、武士の子、商人の子…いろんな若者が集まっていました。

    吉田松陰は子どもたちから「松陰先生」と呼ばれていたのですが、松陰先生が教えたことは、結局その79人の若者たちに、「お前は何のために生まれてきたのか」「お前の生まれてきた役割は何か」ということを教えた…というよりは、気づかせた、ということです。「お前の長所はこういうところだぞ。これから、それを活かして、どう世の中の役に立っていくんだろう?」と。

    比田井和孝 比田井美恵著 『あなたの人生が変わる奇跡の授業』より

    自分の長所、役割に気付いた人は、すごいパワーを発揮します。その後、松陰は安政の大獄で、満29歳2か月で刑死するのですが、松陰が処刑された後も、門下生たちは自分の力で日本のために活躍していきます。

    松陰が教えていた当時、中にはこのようなことをいう門下生もいたそうです。「松陰先生、世の中に生まれてきた役割って言われても、私には分かりません」。そんな門下生に対して、松陰はこう言ったそうです。

    「”至誠”を貫きなさい。”至誠”とは、普段やらなければいけないことを、真剣に本気で、誠意を持ってやることだ。朝起きたら、玄関の掃除、鳥のエサやり、布団干し…そういうことを真剣にやりなさい。絶対に手を抜かないで、とにかく真剣にやりなさい。そうしたら、いつか自分の役割が必ずわかる」

    比田井和孝 比田井美恵著 『あなたの人生が変わる奇跡の授業』より

    そのとき与えられた仕事を、本気できちっとやっていったら、「あ、自分が生まれてきた役割ってこういうことかなあ」と気が付くそうです。ですから普段が大事ということです。普段どれだけのことをやっているか、それが大事だと、松陰は教えたそうです。私も、普段の生活で至誠を貫いていきたいと思います。

  • これから「神のゆらぎ」をご鑑賞予定の方へ

    これから「神のゆらぎ」をご鑑賞予定の方へ

    複数の物語が過去と現在を行き来しながら描かれるサスペンスタッチのヒューマンドラマ映画、『神のゆらぎ』。

    映画『神のゆらぎ』公式サイト|2016.7.16(土)より開催 カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016@新宿シネマカリテにてプレミア公開!

    共にエホバの証人である看護師と末期の白血病を患う婚約者、不倫を続ける老人のバーテンダーとクロークの女性、互いへの失望を隠しながら暮らすアルコール中毒の妻とギャンブル狂の夫、取り返しのつかない過ちを償うためにドラッグの運び屋になる男の姿を通して、それぞれの決断が思わぬところで他人の運命を変えていく様を描く。キャストには、監督作『It’s Only The End Of The World』で『第69回カンヌ国際映画祭』グランプリを受賞したグザヴィエ・ドランが名を連ねている。ドランは「今までやったことがない役どころだったので、ぜひ演じてみたいと思った」と出演を希望したという。メガホンを取ったのは『7 DAYS リベンジ』のダニエル・グルー。
    「シネマネット」より引用

    こちらの映画は現在、「新宿シネマカリテ」、「シネリーブル梅田」、名古屋の「中川コロナシネマワールド」の3か所で上映されています。
    そして「新宿シネマカリテ」では今現在2回上映されましたが、2回とも前日にはすでにチケットが完売していたとのことですので、ご鑑賞予定の方はあらかじめチケットを購入しておかれることをお勧めします。
    「新宿シネマカリテ」の映画チケットは、鑑賞日の2日前よりインターネットならびに劇場チケットカウンターにて購入可能です。(詳しくは「新宿シネマカリテ」のホームページをご覧ください)

    現在上映している映画館の各ホームページはこちらです。
    新宿シネマカリテ http://qualite.musashino-k.jp/index.php
    シネリーブル梅田 http://www.ttcg.jp/cinelibre_umeda/
    中川コロナシネマワールド https://www.korona.co.jp/Cinema/nak/top.asp

  • 新たな読書のツール「Kindle」(キンドル)について&お勧めの本のご紹介

    新たな読書のツール「Kindle」(キンドル)について&お勧めの本のご紹介

    電子書籍を読む専用端末「Kindle」

    初代の電子書籍Kindle(キンドル)が発売されたのは、2012年。近年その使い勝手がどんどん良くなっているようですが、私も昨年Kindleを購入しました。


    【New】Kindle (16GB) 6インチディスプレイ 電子書籍リーダー ブラック 広告あり

    Kindleは、太陽の下でも難なく読め、ブルーライトも出ていないため、あまり目も疲れません。また、バッテリーも使い方によっては数週間持ち、軽くてかさばらないので持ち運びにとても便利な読書ツールです。

    ただ、表や写真が多い本は紙の本のほうが読みやすいと思うので、私は専門書は紙の本、小説やビジネス書はkindleで読むことが多いです。

    Kindleの良さはいろいろありますが、文字の大きさを自由に変えられること、分からない言葉が出てきたら辞書機能を使ってすぐに調べられること、メモをしたり、調べたことを保存しておけることなどが特に良いと感じました。また、読みたい本があった時に、本屋に行く時間がなくても購入することができますし、ネットで注文してから届くまでの待ち時間も発生せずに、ダウンロードしてすぐに読み始めることができます。

    Kindle無料アプリの紹介

    kindle端末を購入しなくても、お持ちのスマートフォンやタブレット端末に無料のKindleアプリをインストールすれば、Kindle版が出ている本を読むことができます。

    Kindle端末の種類と違い

    Kindle端末と呼ばれているものには、おおまかに分けると、Kindle と Kindle Paperwhite と Kindle Fire といった種類があります。それぞれどう違うのか、どれがいいのかという疑問があるかと思います。

    簡単に言うと、Kindle と Kindle Paperwhite は電子インクという仕組みで表示をし、Kindle Fire はスマホやタブレットと同じ液晶による表示です。

    そのため、Kindle Fireはカラー表示で、ネット閲覧やカメラ撮影もでき機能が豊富です。ただし、スマホやタブレットと一緒で晴天の屋外では画面が見にくいのと、電池の持ちが悪いというデメリットがあります。
    一方、Kindle と Kindle Paperwhite は紙の印刷物を読んでいる感覚のため、晴天の屋外でも見やすく休日の公園やビーチで読書するのに適しています。また、前章でも触れた通り、軽くて電池の持ちがよいです。

    では、Kindle と Kindle Paperwhite の違いはどうなのでしょう?
    その違いは、いくつかありますが、内蔵ライトの有無が大きいです。内蔵ライトはKindleには無く、Kindle Paperwhiteには付いています。
    内蔵ライトがあると暗い部屋でも見ることができるので、寝室で電気を消して読書して、眠くなったらそのまま眠るといった使い方ができます。

    詳細なKindle端末の種類とスペックの違いはアマゾンのKindle販売ページに記載があります。
    Kindle端末一覧

    最近Kindleで読んだ本

    さてさて、最近Kindleで読んだ本で特に良かった本をご紹介します。

    ブラジルを旅したこと 松葉レイ


    ブラジルを旅したこと

    レイさんが一人でブラジルを50日間旅行したことをまとめた、旅紀行エッセイです。

    ブラジルの魅力や、そこで暮らす人々の普段の生活を垣間見ることができ、まるでレイさんと一緒にブラジルを旅しているような気分にさせてくれました。

    何か大きな事件が起きるわけではなく、ごく普通の女の子が旅をしたエッセイですが、旅が好きな私には、共感できるところが多かったです。
    特に、1億2千万年前にはすでに存在していたというイグアスの滝に行ってみたくなりました。イグアスの滝は、時間帯や気候によってさまざま姿を見せてくれるそうで、レイさんの表現力と相まって、その壮大な情景が目に浮かびました。

    旅情を誘う本だと思います。

    人を動かす D・カーネギー

    ある実業家の方が、「『人を動かす』を7回読むと、大学に3回入ったくらい、役に立つと私は思います。お金も一冊の本代だけ。こんなにおトクな勉強法はありません。私はいままでに、何千冊と本を読んできました。でも、『人を動かす』以上にいい本って、ありませんでした。この本は、すべてのことの『基本』なんです。」と述べていました。

    私もかなり前にこちらの本の新装版を読んで感銘を受けましたが、とにかく分厚くて重くて、持ち運びには不便でしたので、一度読んだきりになってしまっておりました。

    しかし最近、キンドル版と文庫版の両方を購入し、改めて読み返したところ、知識としては知っていても実践できていなかったことが多々あったと気付かされました。自分にとって役に立つと思った本は、読み込んで実践してこそ、意義があると感じております。

    (以下、2017年10月14日追記)
    齋藤孝著『語彙力こそが教養である』の本の中で、電子書籍について次にように述べられていました。

    最近、「老眼が進んできて、本を読むのがつらい」「年を取ってから活字が嫌いになった」という方が増えているようです。(中略)
    そんな方には、タブレット端末。iPadや Kindleなどを用いて、電子書籍を読むことをおすすめします。
    電子書籍には抵抗があるという方もまだ根強くいらっしゃいますが、なによりも簡単に文字サイズを変えられるのが、紙の本では再現不可能な大きなメリット。一度老眼がつらくて読書をやめてしまったけれど、やっぱり本を読みたい。そう思って電子書籍に手を出したら手放せなくなった、という方を何人も知っています。(中略)
    視力の合わない方が紙の本を読むとしたら眼鏡をかけならればならないし、ピントを合わせようとめいっぱい手を伸ばして本を身体から離す姿はちょっと人目が気になる。
    そんな悩みも、電子書籍であれば一気に解決できます。足が痛くて外に出るのが億劫なときにも、読みたいと思った本をその場で購入できるのも、電子書籍のメリット。(以下略)

    齋藤氏は、いよいよ目が霞んできたという年代の方にもっと普及活動をしなければ、と思っているそうですが、たしかに電子書籍はそういった方々にとっても、とても良い読書ツールだと思います。

  • 米国テレビ局のJW特集の日本語訳書き起こし文

    米国テレビ局のJW特集の日本語訳書き起こし文

    2016年6月1日にアメリカのテレビ局「クリックオン・デトロイト」がエホバの証人(JW)の問題について特集しました。
    このニュース映像に中野っちさんが日本語字幕を付けてくださいました。
    中野っちさんのこちらの記事に字幕付きのニュース映像が掲載されています。
    → 『JW排斥、忌避、家族崩壊、自殺問題に、テレビ局がメス』

    今回、中野っちさんのご許可を得て、以下に日本語訳の書き起こし文を掲載いたします。(なお、映像の尺の都合で要約された部分について、私のほうで聞き取れた文章は加筆してあります)
    中野っちさん、いつも貴重な情報を提供してくださりありがとうございます。

    以下、ニュースの日本語訳書き起こし文です。


    死の間際に立たされた男性の話です。

    jw1
    動画キャプチャ

    男性:「私はもう少しで自殺するところでした。」
    リポーター:「なぜそんなことになったのですか?」
    男性:「(薬物の)錠剤を70錠飲んだんです。」

    彼は今でも親族や友人にも話す事を恐れています。しかし今夜、彼は隠された事実を番組で語ってくれます。被害者は彼一人ではないのです。

    jw2
    動画キャプチャ

    男性キャスター:「人には信教の自由がありますが…。」
    女性キャスター:「ええ、確かに。しかし(JWは)問題の山積みで、信者は生活苦、命の危険にも直面しています。」

    リポーター:「エホバの証人、その他宗教団体の信者は脱会する時に精神的苦痛を経験します。愛する家族と意思の疎通がとれなくなり自殺を企てる事さえあります。しかし、諦めないで下さい。」

    jw3
    動画キャプチャ

    ケーシー:「私はインタビューを受けるのが怖いのです。私の正体がばれたら、私は排斥になります。」
    ケーシーはJW2世として育てられました。テレビに出た事が知られると排斥になり、家族、友人を失います。

    リポーター:「自分の親から忌避されるなんて、事実なんですか?」
    ケーシー:「私の家族内に排斥者がいて、忌避されています。排斥者が忌避されるのは日常茶飯事です。」

    番組は忌避の事実について、ものみの塔本部に電話とEメールで問い合わせました。しかしものみの塔本部は、マスコミ取材をいっさい拒否。エホバの証人の公式ウェブサイトの情報を参考にして欲しいとの回答でした。
    公式サイトの排斥の部分を調べてみると、「証人は聖書の道徳基準を破り、悔い改めない場合は排斥、忌避される」とあります。

    JWを含むさまざまな宗教について研究している神学者が、組織を脱会するのが、なぜ難しいのかを語ってくれました。

    神学者:「JWはきわめて安全な生活環境を信者に提供します。それが、脱会を難しくします。」

    jw4
    動画キャプチャ

    トレル:「私は排斥と同時に、友人、家族をすべて失ってしまいました。」
    トレルは1年半前まで、ここの王国会館に通っていました。彼は排斥とそれに伴う忌避で、鬱になりました。

    トレル:「JWは世の人との交わりを禁じます。だから、私にはJW以外に友人がいません。私は天涯孤独になってしまいました。」

    jw5
    動画キャプチャ

    トレル夫婦は1週間前に離婚しました。信者である妻は彼をずっと忌避しています。
    トレル:「JWの友人とスーパーや食堂で出会っても、挨拶もしてもらえません。」

    神学者:「JWの他にサイエントロジー、カトリックの小分派などが厳しい忌避を行ないます。」

    前出のケーシーと同じく、彼も鬱病になりました。しかし、ネットの情報から助けを得て、自殺を回避できたのです。
    トレル:「ネットでは、自分と似た経験をした人たちが多くいます。それが助けになりました。」

    ケーシーの精神状態も落ち着き、今年中には脱会したい、と考えています。

    リポーター:「テレビを通して、奥様に伝えたい事はありますか?」
    トレル:「愛している。君は素晴らしい女性だ…。(言葉に詰まる)すみません…。」

    リポーター:「すべての脱会者が鬱になるわけではありませんが、脱会しようとする人たちが抱える悩みは共通しています。JWを辞めたいと思われる方は、ぜひ(専門家の)助けを得て下さい。」


    書き起こし文は以上です。

    ものみの塔聖書冊子協会*には、この異常で非人道的な「忌避」というシステムを一刻も早くなくすよう、切に願います。
    (*電話 046-233-0005 月曜~金曜 8:00-12:00、13:00-17:00 )

    川島真彩

  • 多角的に見るために…毎日更新ブロガー・かさこさんの記事より

    多角的に見るために…毎日更新ブロガー・かさこさんの記事より

    カメライター(カメラマン&ライター)でもあり、月間約30万PVのブログを運営している人気ブロガーでもある、かさこさん。

    彼が毎日更新しているブログ『ブロガーかさこの好きを仕事にするセルフブランディング術』は過激な表現も出てくるため、好みは分かれるかもしれませんが、私は愛読させていただいております。(かさこさんはJWとは無関係の方です)

    今回、かさこさんの「目の前のことしか見れず視野が狭くて突っ込んで失敗する人は写真をやりなさい」という記事は特に心に響きましたので、こちらでもご紹介させていただきます。(毒舌な文章が苦手な方はクリックせず、スルーしてください)

    私は今のところ写真の趣味はありませんが、多少なりとも物事を多角的に見るために役立ってきたのは読書でした。

    子ども時代、読書が大好きだった私は、家族が寝静まった深夜に、父の所蔵していたビジネス書や歴史本を読んだり、学校の休み時間や帰り道に心理学や社会情勢の本などを読んでいました。

    そして様々な本を通して外の世界を知るようになり、ものみの塔組織に対して不信感を持つようになりました。
    そのため、ものみの塔の信者=「エホバの証人」にはなりたいとは思えず、最後までバプテスマは受けませんでした。
    しかし、ものみの塔組織そのものを多角的にじっくりと見ることはなかったので、エホバの証人のコミュニティを離れる際にも、ハルマゲドンの恐怖に怯えており、「この組織がおかしいと感じる、自分のほうがおかしいのではないか?」と複雑な心境のままだったのです。

    ものみの塔組織に限らず、どのような組織や物事を見る際にも、多角的な視点は必要だと思います。そのために、いろいろな書物・情報に触れて、試行錯誤しながら自分にあう多角的な視点を持つための方法を見つけることが大事だと感じています。
    今回ご紹介した「写真」「読書」という切り口が、多角的な視点を持つひとつのヒントになれば幸いです。

  • 坂根真実さんと佐藤典雅さんの対談のお知らせ

    坂根真実さんと佐藤典雅さんの対談のお知らせ

    このたび発生した熊本県・大分県を中心とする地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆さまには、心からお見舞い申し上げます。

    皆様こんにちは。いつもありがとうございます。
    すでにご存じの方も多いかと思いますが、来たる2016年5月28日土曜に「ドアの向こうのカルト」のご著者、佐藤典雅さんと、「解毒」のご著者、坂根真実さんによる講演会が開かれます。

    講演会タイトル子ども時代のハンディを乗り越えるヒント ー 洗脳を解き、カルトから脱出した坂根真実と佐藤典雅の対談
    日時2016年5月28日(土) 19:00 ~ 20:30
    場所東京ウィメンズプラザ (ホール) 交通アクセス
    講演会詳細
    申込方法等
    下記リンクをご参照ください。
    ※ 坂根さんのブログを見てお申し込みをされる方は、「坂根真実さんのブログを見て」とお書き添えの上、お申し込みくださいませ。

    sakane_sato

    また、佐藤さんと坂根さんへの質問も、坂根さんのブログのメッセージで受け付けているそうです。